パット・ドノヒュー(Pat Donohue)プロフィール


 12才でギターを始め、ミネソタ大学時代にライトニン・ホプキンス、ビッグ・ジョー・ウィリアムスを見てから、ルーツ・ミュージックへ興味を持つ。ビッグ・ビル・ブルーンジー、ロバート・ジョンソン…らのカントリー・ブルースを聴きあさる中、特にブラインド・ブレイクの影響でジャズとラグタイムの分野へと傾倒し、フォークとジャズを融合した幅広い音楽性のフィンガースタイル・ギター・スタイルを確立する。ディキシーランドのブラス・マーチから、デューク・エリントンのジャズ・バンド・ミュージックまでを、ギター1本で表現するその超絶技巧は、コンテンポラリー・フィンガーピッキングの究極にあると言っても過言ではない。

 パットは、カンザス州ウィンフィールドで毎年行われる“ナショナル・フィンガーピッキング・チャンピオンシップ”において、1983年に優勝。同大会は、実力者がひしめくアメリカにおいて、最も権威あるコンペティションのひとつとして知られている。1985年にレッド・ハウス・レコードより『Manhattan to Memphis』でアルバム・デビューを果たしたのを皮切りに、1987年には『Pat Donohue』、1991年にはブルースカイ・レコードより『Life Stories』、1993年には究極のアコースティック・ギター・インスト・アルバムとの呼び声高い『Two Hand Band』を発表する。また、彼の原点ともいえるカントリー・ブルースにスポットを当てた1994年発表の『Big Blind Bluesy』では、トップ・ギタリストとしての技量に加え、その音楽性の確固たるバックボーンを認めさせるアルバムとして評価を受ける。1997年には、オムニバスのクリスマス・アルバム『Ye Olde Wooden Guitar Christmas』にも参加。カントリー界の大御所チェット・アトキンスをはじめとする多数のプレイヤーが参加した『Back Road』は、ギタリストとしてはもちろん、ボーカリストとしても高い評価を受ける作品。2000年には、文字通りアメリカン・サウンドのギターをフィーチャーした新作インスト・アルバム『American Guitar』を発表。

 ビデオにおいても、ヴェスタポールよりライヴ・ビデオ『Pat Donohue In Concert』、ステファン・グロスマンズ・ギター・ワークショップより、教則ビデオ『Rags To Rock / Advanced Fingerstyle Guitar Solos』、『Jazz Classics for Fingerstyle Guitar』< Vol.1 & 2 >を発表しており、後者はTABギタースクール・レーベルより国内版として発売されている。作曲家としての才能も豊かなパットは、ラジオ番組を担当するなど幅広く活躍中。

1999年に、TAB主催コンサートでダック・ベイカーと共に来日。

※パットのCDやビデオは、すべてTABギタースクールでお取り扱いしています。


■TABホームページに戻る ■打田十紀夫ホームページへ