Stefan Grossman(ステファン・グロスマン)

  フィンガーピッキング・ギターの世界でのステファン・グロスマンの功績はとてつもなく大きい。今日一線で活躍する多くのアコースティック・ギタリストが、ステファンの演奏や数多くのメソッドに触れてフィンガーピッキングの世界に入った。

 1950年代後半〜60年代前半にかけて、レヴァランド・ゲイリー・デイヴィス、ミシシッピー・ジョン・ハート、サン・ハウス、スキップ・ジェイムスといった伝説的なカントリー・ブルースマンたちから直接ギターを学んだ彼は、その後エリック・クラプトン、マイク・ブルームフィールドといったエレクトリック・ブルース・ギタリストや、ジョン・レンボーンやバート・ヤンシュらブリティッシュ・フォーク・アーティストなど、様々な分野のギタリストとも交流を深め、ポール・サイモンのレコーディングにも参加した。

 1973年にエド・デンソンとともに設立したキッキング・ミュール・レコードでは、鑑賞用と教則用の2面性を持つタブ譜付きのアルバムを数多くリリースし、当時のギター・ファンのバイブルになった。今日では、自ら主宰するステファン・グロスマンズ・ギター・ワークショップを通して、影響力のある作品を多数プロデュースすると共に、ライヴやワークショップも多数開催している。http://www.guitarvideos.com/


打田十紀夫(うちだときお)

  全国でのコンサート開催をはじめ、CDやDVDなど数多くの作品のリリース、教則本や音楽雑誌での執筆など、幅広く活動。『モリダイラ楽器/フィンガーピッキング・デイ』、『楽器フェア』、『サウンドメッセ』など、アコースティック・ギター関連のイベントでも欠かせない存在となっている。

 海外アーティストとの交流も重要な活動で、師匠ステファン・グロスマンをはじめ、ジョン・レンボーン、ダック・ベイカー、ボブ・ブロズマン、ウッディ・マン、パット・ドノヒュー、トニー・マクマナスといった一流ギタリストを招聘してのジョイント・ライヴ・ツアーを継続的に開催。米国ナショナル・ギター社のカタログにも日本の数少ないリゾネーター・プレイヤーとして紹介された。2007年にはステファン・グロスマンとのデュエットCD『Bermuda Triangle Exit』がアメリカでリリース。アメリカ、フランス、中国など海外でのライヴも多数開催。2011年10月には、米ミシシッピー州グリーンウッドで開催された「ロバート・ジョンソン生誕100周年記念フェスティバル」にも出演した。

 CD『Sakura』に収録の「Lonely One」は、NHKラジオ第一の人気番組『香山リカのココロの美容液』のテーマ曲として使用されている。モーリス・ギターより打田十紀夫Newシグネチャー・モデルSC-123U(普及版SC-16U)が発売中。http://www.tokiouchida.com/